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【FF2】ファイナルファンタジーⅡ夢魔の迷宮の感想【小説】

こんばんは、手すりの赤いダニです。FF2関連書籍の話です。

当記事は、紹介した書籍の中身一部画像を「引用」として掲載しております。権利所有者様からの警告等があった場合には迅速に対処いたしますので、お手数ですがご連絡いただければ幸いです。

参考:著作物が自由に使える場合 | 文化庁

 

ファイナルファンタジーⅡ 夢魔の迷宮

平成元年発行 角川書店 寺田憲史

1988年の原作ゲーム発売翌年に発行された、FF2の小説。角川スニーカー文庫

著者は原作ゲームシナリオ担当の寺田憲史、描き下ろし挿絵は公式イメージイラストレーターの天野喜孝と超豪華な布陣。ちなみに「ファイナルファンタジー2の完全小説化」と銘打たれていますが、忠実にゲーム展開をなぞっているわけではないですね。

戦禍によって故郷を失い、兄とも別れてしまったフリオニールたち一行が義勇軍(反乱軍)に参加し、パラメキア帝国に立ち向かい平和を取り戻す…という大筋の流れは同じ。やらかすゴードンや絶滅寸前の飛竜そして捕らわれのヒルダ様など、要所要所でも原作ゲームでのエピソードをうまく生かしているので、ゲーム中の具体的な魔法やダンジョンなどが出ないのにも関わらず、FF2小説として十分違和感なく仕上がっています。小説オリジナル展開も面白いんですが、終盤が駆け足で、ラスボスの扱いやメイン4人以外の去就が不明なのが残念。ページ足りなかったのかな。

ゲームとは異なり、物語は、フリオニールたちが住むミシディアでの祭準備から始まります。連携して狩りをするマリアとガイ、冷静なフリオニール、荒れるレオンハルトなど、戦いに巻き込まれる前の彼らの様子をうかがい知ることができる貴重なエピソードです。

容量の都合か原作ゲームではセリフテキストなどは簡素であり、そこからプレイヤー側がいろいろとキャラクター性を想像するのも楽しかった時代ではありますが、この小説によってキャラクターの解釈に深みができたので大変良かったです。

なんというか、大体のキャラクターがかっこいい。特にフリオニールとレイラ。

フリオニールは、「孤児でマリアたちの両親に引き取られた」という背景は同じだけれど、そういった境遇が、彼を冷静で達観した性格たらしめている。あときれいな目をしている(そもそも原作ゲームでも、ラミアクィーンイベントみたいなのを除けば大体真面目でシリアスなキャラだからなあ、そんなに違和感ないですね)。

レイラは、原作ゲームのイメージを良い感じに拡大解釈した素晴らしいキャラに仕上がっています。かっこよく強くて、海千山千の酸いも甘いも噛み分け小粋なジョークも言える女海賊。それでいて義賊という属性も加わって完璧すぎるのでは!?フリオに絡んだりマリアを挑発したりと、もう百点満点を通り越したかっこよすぎるキャラですよ!見せ場も多めですし本当ありがとうございますという感じですね…ダニはレイラだいすき!!!

そしてもうひとりのダニお気に入りキャラ、ミンウ様は…老魔導士として静かに登場。青年がよかったけどね、まあ、穏やかな役どころだし死なないしいいか!!!

寺田氏の作風なのか、謝肉祭の描写や、思春期から青年期へ移り変わるフリオニールたちの心の機微描写は生々しく人間らしい。なんとなく表現に「昭和」を感じ、味わい深いですわね(※ダニ個人の感想です)。

皇帝マティウスと出品されたヒルダ様。作中には挿絵のような描写はないんですが、行間のシーンなんでしょうか。雰囲気ありますね。

ちなみにヨーゼフ・リチャード・シド・チョコボアルテマは出てきません。あ、みんな大好き偽ヒルダ様も残念ながら出番なしです。

原作ゲームで疑問に思ったこと(飛竜を通じたフィンとディストの関係、自分の城の地下なのによく分かってないゴードン、反乱軍じゃなくて義勇軍なのでは?という点、単に捕らわれただけじゃなく剣を携え出陣したヒルダ様)の理由付け、原作とは異なる良いエピソード(結婚できたヒルダ様&スコット、レオンハルトは裏切りではなく正気を失っていた点)などは非常に良かった。

あと、厳しい状況の中でも調子よくしたたかに生きるポールや、「スタンドプレイかましたゴードンをお叱りになるヒルダ様・フリオニールたちを逆恨みするゴードン・代わりに謝るミン・ウ」というなんか笑っちゃう一連の流れなども面白かったです。本当に、皇帝の扱いや終盤展開が少し雑に感じられてしまうのが惜しいんだよなあ…。

絶版のため中古品しかありませんが、まだまだ手に入ります。定価500円なので、まあ1000円くらい(2022年5月現在)なら許容範囲でしょうかね。

FF2好きな人、かっこよいフリオニールが見たい人、天野画伯の描き下ろし挿絵が見たい人は是非どうぞ!